SSブログ

PL6:ARSENAL vs Leicester [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 0−1 Leicester
2020年10月25日(日)Premier League, Emirates Stadium

Goal
 (80)Vardy
 

1Leno

2Bellerín 23D.Luiz 6Gabriel 3Tierney

8Ceballos 18T. Partey 34Xhaka

14Aubameyang         7Saka  

9Lacazette


(50)23D.Luiz>>>20Mustafi
(66)7Saka>>>19Pépé
(81)3Tierney>>>30Nketiah


Substitutes
 13Rúnarsson
 15Maitland-Niles
 25Elneny
 28Willock


Arsenal 1.jpg試合を支配しながらも
1回のチャンスを決められてしまい
敗れてしまいました。

先発はGKには1レノが入り
DFラインは右SBに2ベジェリン、
左SBにティアニー、
CBに23D.ルイスと6ガブリエウが入る
4バックが組まれました。
中盤は8セバージョス、18トーマス、
34ジャカが3センターに入り
前線は右に14オーバメヤン、左に7サカ、
トップに9ラカゼットが入る
4−3−3が遂に組まれました、、、

が、この4−3−3は攻撃時の形であり
守備時にはこの4バックの形から
3バックの形へ移行するのはこの試合でも変わらず
それを行うに当たり要になっていたのが
この試合では34ジャカでした。

基本となる3センターの並びはアンカーに18トーマスが入り
右に8セバージョス、左に34ジャカが入る並びでしたが
守備時には左CMFの34ジャカが
バックラインにまで下がってきて左CBの位置に入り
23D.ルイス、6ガブリエウと3バックを形成し
攻撃時にはセンターラインを越えるまでは
その34ジャカはバックラインでビルドアップに加わりますが
センターラインを超えた辺りからは前に出て
本来のCMFの位置でプレーしていました。

それ以外の2人は18トーマスはアンカーとして
常に中盤の底の位置を動かずにプレーしていた一方で
8セバージョスはインサイドハーフとして
積極的に前に出て攻撃陣に絡む役割りを担っており
これが新加入の18トーマスと
これまでレギュラーだった8セバージョスと34ジャカを
同時起用する為のアルテタ監督の
一つの答えだと思われます。

そしてアルテタ監督は
これまで色々なシステムを使って来ましたが
最終的には4−3−3に落ち着くのではないかと
勝手に思っていましたが
その4−3−3を組むに当たり
最適なメンバーが揃ったこの試合の布陣でも
攻守で4バックから3バックへ移行する
ハイブリットなシステムを組んできた事からも
現在のハイブリットなこのシステムは
アーセナルの脆弱な守備に対する特別なプランではなく
グアルディオラの下で働いてきた影響もあり
各々の選手がフレキシブルに動く
このハイブリットなシステムこそが
アルテタ監督のチームの基本となるスタイルだと
言えるのかも知れません。

試合は5+4で築いたブロックで
しっかりと守ったレスターの守備網を
アーセナルの攻撃陣は最終的に崩す事が出来ず、
反対にワンチャンスを決められてしまいました。

80分、ティーレマンスからの裏に出されたパスで
ウンデルに抜け出されてしまい
そこからの折り返しをヴァーディに
ヘッドで決められてしまい失点。

PL王者になったシーズンの様な
切れ味鋭い見事な速攻だったと言えばそれまでですが
反対にアーセナルの対応は
決して褒められた物ではなかったと思います。

まずウンデルに対して適度な距離をとって
34ジャカはマーク出来ていましたし
ティーレマンスのパスと呼応して
走り出したウンデルに対して
34ジャカも速やかにスタートが切れていたと思いましたが
結果的にウンデルがペナルティに入った時点で
34ジャカは5〜6mも引き離されてしまっていましたので
もうどうする事も出来ません。

勿論、お世辞にも34ジャカは
スピードに優れている選手ではありませんので
スピード勝負に負けてしまうのも
ある程度は仕方がありませんが
この場面での34ジャカは
外向きの半身の状態から内向きの半身に向きを変える時に
大きくスピードを落としてしまい
その時点で大きく引き離されてしまいましたので
DFならば当たり前の動きに
34ジャカが対応出来ていなかったのは間違いないと思います。

この辺りが本職の守備者ではない
34ジャカをバックラインに組み込んだ時のリスクだと思います。
結果的に34ジャカが完全に引き離されてしまった為に
ヴァーディのマークしていた6ガブリエウが
対応に向かわなければならなくなり
6ガブリエウのマークから解放されたヴァーディは
ゴール前でフリーになってしまいました。

そのヴァーディーに対して
誰も戻って来れていなかったのも問題だと思います。
本当ならば右CBの20ムスタフィが戻ってくるべきでしたが
この前のプレーで前に出ていた関係もあり
ティーレマンスがパスを出した時点では
20ムスタフィの所で大きなギャップが出来ていました。

その上、ティーレマンスがパスを出し
その行き先をルックアップして確認した時点で
初めて動き出したのでは明らかに遅いですし
34ジャカの裏にパスを出された時点で
100%ゴール前に走り込んで来たヴァーディに
折り返される事は分かりきっていましたので
最初から帰陣を諦めてしまったのは
守備者としては問題だと思います。

この失点以外でも積極的に前に出て対応するのは
良いと思いますが
その殆どは遅れている為に捕まえきれず、
後半ロスタイムでも1本のパスで
ヴァーディーに裏を取られて
完全に振り切られてしまいましたので
怪我明けという部分を差し引いても
PLでプレーする上では
明らかにスピード不足である所を
露呈していたと思います。

結果論ですが仮にこれまで通り
左CBを3ティアニーが務めていたら
少なくともここまで振り切られる事はなかったと思いますし
振り切られなければ
6ガブリエウがヴァーディのマークから離れる事も
なかったと思います。
そして23D.ルイスがまだピッチにいたら
もっと速やかに帰陣していたかもしれません。

アーセナルに出来た隙を上手く突かれた速攻でしたが
大きな隙を作ってしまったのは
明らかにアーセナルのミスだと思います。

一方でボールを支配しながらも
ゴールを奪う事が出来なかった
攻撃陣にも問題があったと思います。

まずは開始早々の幻のゴールの場面です。

3分過ぎ、8セバージョスが蹴った左CKに対して
ニアで9ラカゼットがヘッドで合わせたボールが
そのままゴールに吸い込まれましたが
判定はオフサイドでした。

確かに34ジャカも14オーバメヤンも
9ラカゼットがヘッドした時点では
オフサイドポジションにいましたが
この両者はボールには触っていませんので
その点に関しては問題ないと思います。
そうなりますとこの2人が
レスターの選手を妨害したかどうかが
ポイントになると思います。

確かに34ジャカは
元々シュマイケルの前に立っていましたので
8セバージョスがCKを蹴った時点では
シュマイケルの動きの妨げになっていました。
しかしこの場面の反則は
シュマイケルへのオブストラクションではなく
オフサイドでしたので
この時点でシュマイケルの動きを妨げた事は
ファールとは取られていないはずです。

一方でオフサイドの起点となる
9ラカゼットがヘッドした時点では
34ジャカとシュマイケルとは完全に離れており
シュマイケルのプレーは妨害していませんので
34ジャカとシュマイケルとの関係性は
オフサイドの理由にはなっていないはずです。

唯一可能性があるのがファーサイドをカバーしていた
ジャスティンの視野を
34ジャカが奪ったかどうかだと思います。
34ジャカの立ち位置が
ジャスティンのプレーに影響したというのならば
これを理由にオフサイドを取られるのも
仕方がないと思いますが
そのジャスティンは自らボールを触っていない事を
アピールしていましたので
視野を遮られていた可能性は低い様に観えます。

仮にこの場面で先制出来ていたら
当然ですがレスターは
前に出て来なければならなくなりますので
レスター陣内にスペースが生まれれば
もっとシュートチャンスを生み出す事が
出来ていたと思いますので
この場面でゴールが認められなかったのは残念です。

この後も決めなければならなかった場面は何度かありました。

10分過ぎ、23D.ルイスの裏へのフィードで
2ベジェリンが抜け出しましたが
トラップでボールを前に流してしまいました。
仮にしっかりと足下に収められれば
そのまま自らシュートを撃つ事も出来たでしょうし、
中に折り返していたら
ゴール前に走り込んでいた9ラカゼットが
ただ押し込むだけの場面になっていたと思います。

20分過ぎ、34ジャカからのロングスルーパスで
裏に抜け出した9ラカゼットから
後ろから走り込んで来た7サカに繋げ
そのまま切り込んで行った7サカが左脚を振り抜きましたが
シュートはヒットせずに
シュマイケルの正面を突いてしまいました。

21分過ぎ、左サイドから送られた
3ティアニーの正確なクロスが14オーバメヤンに届きましたが
ヘッドは枠外。

24分過ぎ、18トーマスからの裏へのフィードで
抜け出した2ベジェリンが
今度はダイレクトで完璧に折り返しましたが
ゴール前には誰も飛び込んでいませんでした。

27分過ぎ、再び左サイドから
3ティアニーのピンポイントクロスが送られましたが
これも9ラカゼットは頭に当てるのが精一杯でした。

28分過ぎ、23D.ルイスからのサイドチェンジのパスを受けた
3ティアニーがゴール前で前を取った9ラカゼットへ
鋭いクロスを送りましたが合わせられず。
9ラカゼットは足下へのパスが欲しかった様ですが
ただ頭に当てれば良い様に
3ティアニーのクロスは9ラカゼットの頭に向かって
完璧な高さで送られていましたので
この決定機を決められなかった言い訳にはならないでしょう。

41分過ぎ、8セバージョスが送ったクロスを
ファーサイドで7サカがダイレクトで合わそうとしましたが
空振りして合わせられず、
仕切り直して右脚を振り抜きましたが
これも枠外で決められず。

67分過ぎ、14オーバメヤンの左サイドからのクロスを
ファーサイドから走り込んで来た2ベジェリンが
ダイレクトで合わせましたが
シュマイケルに阻まれてゴールならず。

最後の2ベジェリンのシュートは
シュマイケルの好セーブに阻まれた形でしたが
それ以外の場面はトラップミスやタッチミス、
威力のないシュートやヘッドの技術レベルの低さ等、
明らかにアーセナルの選手が
チャンスを活かせなかっただけだと思います。

極端な話、ティアニーからあれだけ正確なクロスが送られてきたら
今売り出し中のキャルバート・ルーウィンならば
全部ゴールに叩き込んでいたかもしれません。
勿論、14オーバメヤンも9ラカゼットも
純粋なヘッダーではありませんので
キャルバート・ルーウィンの様には行かないのも分かりますが
決めるべき時に決められなかったアーセナルと
数少ないチャンスをヴァーディーがしっかりと決めた
レスターとの明暗ははっきり分かれてしまったと思います。

これで2試合連続ノーゴールに終わり
2連敗を喫してしまいました。

唯一の救いは失点も1点に止まっている点ですが
それも23D.ルイスが離脱した事で
今後どうなるか分からなくなってきたと思います。
16ホールディングがいればまだ何とかなったかもしれませんが
その16ホールディングも怪我で離脱しており
復帰してくるまではまだ2〜3週はかかると言われていますので
11月の代表戦の時期までの間は
かなり難しい時期になると思われます。

この試合の20ムスタフィの低調さは
怪我から復帰したばかりの為に
試合観が戻っていなかっただけの事を願うばかりですが
怪我の影響があるとしても
現在のパフォーマンスレベルでは
次節のユナイテッド戦では
ラッシュフォードに良い様に遊ばれてしまうかもしれません。

その様なリスクがある20ムスタフィを起用するならば
同じリスクを犯すにしても
4サリバを起用して欲しいと個人的には思います。
その4サリバはまだPLのレベルに適応出来ていないと言われていますが
まだ若いので一つの切っ掛けで壁を破る事もあると思いますので
このギャンブルに賭けて欲しいと個人的には思います。

一方の攻撃陣もゴールに見放されており
問題に直面していると思います。
今の時期がただ「ケチャップ瓶」の状態ならば良いのですが
以前から指摘しています様に
攻撃面でのクリエイティビティーの問題が
現在のアーセナルにはあり、
その問題を14オーバメヤンの決定力で補っていましたが
その14オーバメヤンの当たりが止まってしまいますと
現在の様にゴール欠乏症に陥ってしまいます。
とは言え、この試合でももう少し上手く振る舞えれば
ゴールを奪うチャンスは何度もありましたので
あとは如何にして14オーバメヤンに
シュートを撃たせるかだと思います。

今シーズンの様なイレギュラーなシーズンは
荒れるシーズンになる事が多いと言われており
実際エヴァートンやアストンヴィラが
上位に顔を出している様に伏兵も上位争いに加わる事で
優勝チームの勝点も
それ程高くならないかもしれません。
それだけに上位陣に付いて行く事は重要であり
シーズン途中まで上位陣に付いていく事が出来れば
そのまま優勝するチャンスが出てくるかもしれませんので
この試合で勝点3を奪えず
上位陣から引き離されてしまったのは残念でした。

これ以上引き離されない為にも
次節のユナイテッド戦は非常に重要な試合になると思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2ベジェリン     PL:0G2A EL:0G1A
6ガブリエウ     PL:1G0A
7サカ        PL:1G0A CS:0G1A 
8セバージョス    PL:0G1A
9ラカゼット     PL:3G0A
12ウィリアン     PL:0G2A
14オーバメヤン    PL:1G1A CS:1G0A EL:1G0A
19ペペ        PL:1G0A EL:0G1A
23D.ルイス      PL:0G0A EL:1G0A
30エンケティア    PL:1G0A CC:1G0A


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。