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PL5:Manchester City vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Manchester City 1−0 ARSENAL
2020年10月17日(土)Premier League, Etihad Stadium

Goal
 (23)Sterling
 

1Leno

23D.Luiz 6Gabriel 3Tierney

2Bellerín  8Ceballos  34Xhaka  7Saka

  19Pépé      14Aubameyang

12Willian


(69)12Willian>>>9Lacazette
(83)34Xhaka>>>18T. Partey
(83)19Pépé>>>30Nketiah


Substitutes
 13Rúnarsson
 15Maitland-Niles
 25Elneny


Arsenal 1.jpgグアルディオラとの師弟対決は
戦術的な思惑が交差する様な
試合にだったと思います。

先発は当初先発予定だった16ホールディングが
試合前のウォーミングアップ中に
ハムストリングに問題が発生した為に
23D.ルイスが代わって先発し
6ガブリエウ、3ティアニーと
3バックを組みました。
CMFは新加入の18トーマスはベンチスタートとなり
通常通りの8セバージョスと34ジャカが組み
WBは2ベジェリンと7サカが入りました。
これまでの傾向では強豪チームを相手にした時には
サイドの守備力を上げる為に
左WBには15メイトランド=ナイルズを起用する事が多かったので
FA杯準決勝や先日のリバプール戦と同様にこの試合でも
15メイトランド=ナイルズを起用してくると思っていましたので
この7サカの起用は少々意外でした。
そして前線も右の19ペペ、左の14オーバメヤンと共に
トップに12ウィリアンを起用してきたのは驚きでした。
メンバー構成上12ウィリアンをトップ下の様な位置に入り
14オーバメヤンと19ぺぺが
2トップの様な関係になるのかと思いましたが
前線は3人横並びでプレーしていましたので
トップに入った12ウィリアンは偽9番としての役割が
与えられていたと思われます。

一方のシティも本職がSBのカンセロを
右インサイドハーフで起用した3センターに
WBと言うよりもウイングの様な高い位置でプレーする
マフレズとフォデン、
そして前線を自由に動き回るスターリングとアグエロと言う
3−3−2−2と言うべきなのか
3−1−4−2と言うべきなのか
3−3−4と言うべきなのかわからない
変則システムをこの試合では組んできました。

この様に攻守で3バックから4バックへ変位する
ハイブリットな3バックシステムと共に
左WBに攻撃的な7サカを入れ
12ウィリアンを偽9番で起用したアーセナル対
変則システムのシティ、
理解に苦しむレベルの戦術的な読み合いが
試合が始まる前から既に始まっていた様でした。

そして実際この試合でポイントになっていたのは
左サイドだったと思います。
この試合におけるアーセナルの攻撃の要になっていたのは
左WBで先発で起用された7サカであり、
反対にシティの攻撃の要になっていたのも
同サイドのワイドの位置でプレーしていた
マフレズでしたので
攻守においてこの左サイドを制する事が出来るかどうかが
大きなポイントになっていたと思います。

しかしそのマフレズを抑える事には
非常に苦しんでいたと思います。

スターリングのポストプレーのリターンを受けて
左サイドから切り込んできた
開始直後のマフレズのファーストシュートの場面を皮切りに
スターリングからのサイドチェンジのパスを受けて
マフレズが左サイドの深い位置にまで侵入した所から
アグエロに折り返した6分過ぎの場面、
スターリング〜カンセロ〜マフレズと繋いだ所から
深い位置まで切り込まれて
シュートを撃たれた26分過ぎの場面、
前線を縦横無尽に動き回り
ボールに絡んでいたスターリングとアグエロを
捉える事にも苦労していましたが
同時に左サイドでボールを受けたマフレズに対して
7サカと3ティアニーのダブルチームで対応する事が出来ずに
3ティアニー一人で対応せざる得ない状況に陥る場面が多かったのは
問題だったと思います。

このマフレズを抑える事だけを考えれば
15メイトランド=ナイルズを左WBで起用した方が
抑える事が出来たかもしれませんが
その一方で7サカを起用したからこそ
シティゴールに迫る事が出来ていたのも
事実だと思います。

24分過ぎ、34ジャカからのサイドチェンジのパスを
左サイドで受けた3ティアニーが戻したバックパスを
8セバージョスがダイレクトで
7サカにパスを通した所でスイッチが入りました。
そのパスを受けた7サカは
マークに来たロドリをかわして
そのままペナルティの中に侵入して
左脚を振り抜きましたが
エデルソンに阻まれ惜しくもゴールならず。

39分過ぎ、左サイドに流れたルーズボールを
3ティアニーと7サカで奪い返した所から
7サカが14オーバメヤンとのワンツーで裏に抜け出して
右脚を振り抜きましたが
これもエデルソンのビッグセーブで阻まれ
残念ながらゴールならず。

45分過ぎ、34ジャカからのスルーパスで
左サイドの裏に抜けだした7サカから
鋭い折り返しが送られましたが
ルベン・ディアスにクリアーされ
その後ろにいた14オーバメヤンには
惜しくも通らず。

66分過ぎ、センターライン付近でパスを受けた7サカは
そのままドリブルで持ち込んで行き
最終的にルベン・ディアスがファールで止めざる得なくなり
ルベン・ディアスにイエローを与え
良い位置からのFKをもたらしました。

この様に15メイトランド=ナイルズではなく
7サカを起用した理由が
この攻撃面にはあったと思います。

昨シーズンのFA杯準決勝は
今シーズンのELへの出場権を得る為に
絶対に負けない為の戦略として
15メイトランド=ナイルズを
左WBで起用したとするならば
この試合で7サカを左WBで起用したのは
守って勝つのではなく
正面からシティに撃ち勝とうとする
アルテタ監督の意思の現れだった様に感じます。

よって多かれ少なかれ左サイドを
マフレズに支配される事には目を瞑り
反対に攻撃面でのプラスアルファを
7サカに期待したのならば
ゴールこそ奪う事は出来ませんでしたが
その期待に近い事は出来ていたと思います。

一方でトップに起用した12ウィリアンは
明らかに眼に見える様な効果は
出ていなかったと個人的には思います。
チャンスメイクに重きを置いた偽9番としての役割を
12ウィリアンに求めていたとするならば
シュートを撃つ役割は
両サイドの19ぺぺと14オーバメヤンが担う事になりますが
結果的に14オーバメヤンが1本もシュートを撃てなかった様に
チャンスメイクに関しては
期待した効果は得られていなかったと思います。

とは言え、全体的に観れば
この試合はこれまで以上に
拮抗した試合は出来ていたと思います。

確かに昨シーズンのFA杯準決勝は
勝ちはしましたが基本的には
しっかりと守ってからカウンターを狙う様な
リアクション型の展開での勝利でしたが
この試合では自らがアクションを起こして
試合の流れを作る時間帯もしっかりとありましたので
勝利は逃しましたが試合の内容的には
シティとの差は以前よりは減ってきていると思います。

そしてその差を埋める基盤になっているのが
守備面の安定だと思います。
こぼれ球をスターリングに押し込まれてしまった
失点の場面は仕方がなかったとしても
この失点の前の場面では
フォデンの至近距離からのシュートを防ぎ、
26分過ぎのマフレズの至近距離からのシュートや
33分過ぎのフォデンの1体1のシュートも
完璧なセービングで防いだ1レノは勿論の事、
やはり6ガブリエウの存在は大きい様に感じます。

11分過ぎの場面ではベルナルド・シウバのパスを受けて
深い位置まで入ってきたアグエロに対して
フェイントに釣られて一度膝を付きながらも
そのままアグエロに付いて行って
折り返しをブロックした場面は勿論の事、
71分過ぎの場面の
ベルナルド・シウバと激突した場面では
勢いを付けて走り込んできた
ベルナルド・シウバの方が
まるでダンプに軽自動車がぶつかった如く吹っ飛ばされ
一方の6ガブリエウはびくともしなかったのは
圧巻でした。

まだフィードやバックラインでのパス回しに
不安定な部分を観せる事もありますが
ファン・ダイクが前十字靭帯損傷で
今シーズン中の復帰が難しくなった今、
6ガブリエウはもしかしたら
今シーズンのPLを代表するCBに
なる可能性も秘めていると思います。

そして1レノ、6ガブリエウに加え
18トーマスも期待通りの力を発揮してくれれば
チームの土台は更に強力になり
守備陣が安定すれば
攻撃陣はよりリスクを犯して
攻める事も出来る様になると思いますので
これからのアーセナルは非常に楽しみです。

因みに前半終了間際のCKの場面での
6ガブリエウへのウォーカーのハイキックは
完全にファールだったと思います。
CKに対してヘッドで処理しようとした様に
既に落下地点に入っていた6ガブリエウに対して
ウォーカーはジャンプしながら
右脚を振り上げていた様に
クリアーしようとした所に6ガブリエウが強引に
ヘッドで突っ込んで行った訳ではないのは一目瞭然であり
反対にヘッドをしようとした6ガブリエウの頭の高さまで
ジャンプしながら足を振り上げたウォーカーの行為は
非常に危険なプレーでしたので完全にファールだと思います。
後はキッキングとしてPKになるか、
危険な行為に止めてペナルティ内での間接FKなるのか、
と言う場面であり
仮にここで同点に追い付けていたら
もしかしたら違う展開になっていたかも知れない場面だっただけに
この誤審は非常に残念でした。

これまではまさに手も足も出ない様な
展開の試合も多かったと思いますが
この試合の様にがっぷり四つで正面から組み合っても
戦えるレベルまで来たと思います。

とは言え、先日のリバプール戦でも感じましたが
勝利する為にはまだ足りない部分があるのも事実であり
確かにチャンスは作れる様になりましたが
結果的にゴールを奪う事が出来なければ
やはり勝利は掴めません。
今までの様に14オーバメヤンの決定力頼みでは
この試合の様に14オーバメヤンを抑えられてしまうと
ゴールが遠のいてしまうのは問題であり
やはりアーセナルと言えばこの「形」と言える様な
攻撃の形が一日でも早く創られる事が待たれます。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2ベジェリン     PL:0G2A
6ガブリエウ     PL:1G0A
7サカ        PL:1G0A CS:0G1A 
8セバージョス    PL:0G1A
9ラカゼット     PL:3G0A
12ウィリアン     PL:0G2A
14オーバメヤン    PL:1G1A CS:1G0A
19ペペ        PL:1G0A
30エンケティア    PL:1G0A CC:1G0A


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