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PL1:Fulham vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Fulham 0−3 ARSENAL
2020年9月12日(土)Premier League, Craven Cottage

Goal
 (8)9Lacazette
 (49)6Gabriel(←12Willian)
 (57)14Aubameyang(←12Willian)
 

1Leno

16Holding  6Gabriel  3Tierney

 2Bellerin  25Elneny  34Xhaka 15Maitland-Niles

  12Willian        14Aubameyang

9Lacazette


(75)12Willian>>>19Pepe
(78)34Xhaka>>>8Ceballos
(87)9Lacazette>>>30Nketiah


Substitutes
 33Macey
 31Kolasinac
 28Willock
 7Saka


Arsenal 1.jpg完勝!!

昇格組のフラムが相手だったとは言え
危険な場面を全く作らせずに
そして昨シーズンからの大きな成長を観せた
勝利だったと思います。

先発はGKには1レノが入りました。
正GK争いをしていた26マルティネスは
アストン・ヴィラへの移籍が迫っており
この日もメディカルチャックを
受けに行っていた様ですので
これで正GK問題は決着する事になると思います。
DFラインは16ホールディングと3ティアニーと共に
3バックの中央に入ったのは6ガブリエウでした。
中盤は右WBに2ベジェリン、
左WBに15メイトランド=ナイルズが入り
CMFには8セバージョスではなく
25エルネニーが34ジャカと組みました。
前線は右サイドには新加入の12ウィリアンが入り
左サイドに14オーバメヤン、1トップに9ラカゼットが入る
3−4−2−1が組まれました。

この試合の注目ポイントはやはり
新加入の6ガブリエウと12ウィリアンだったと思います。

まず6ガブリエウに関しては
本来ならば昨シーズン終盤から
チームと共にトレーニングを積んできていた
4サリバが先発すると思われていましたが
チームに合流してまだ1週間も満たない
6ガブリエウを先発で起用してきたのは
少々驚きでした。

その様な事もあり開始早々に
バックパスに対して1レノと意思疎通が取れずに
危うくゴールを奪われそうになった場面を筆頭に
周囲とのコンビネーションに関しての
ぎこちなさは否めませんでしたが
一方でPL特有の激しい当たりに対して
当たり負けする様な場面はなく
反対にこれまでのリーグ1でのプレーと同様に
懐が深い対応で相手を前を向かせず
的確なタイミングでボールをハントする質の高い
ディフェンス技術を早速観せてくれたと思います。
出来る事ならばカマラではなく
より激しいプレーが持ち味の
ミトロヴィッチとのマッチアップを
もっと観てみたかったと思いましたが
1対1の対人の場面ではほぼ完封していた様に
初戦からこのレベルのプレーが出来るのならば
これから更に楽しみです。

一方の12ウィリアンは既に何シーズンも在籍しているかの様に
完全にフィットしていたと思います。
右サイドで先発した12ウィリアンは
とにかく気が利いていたと言いますか、
相手が嫌がる所を知っていると言いますか、
居て欲しい場所で最的確のプレーを観せて
チャンスを創造していたと思います。
右サイドにワイドに開いてウイング的なプレーもあれば、
駆け上がってきた2ベジェリンを使い、
ハーフスペースを突いたかと思えば、
ゴール前のフィニッシュの局面にも顔を出す。
2ラインの間で攻撃のスイッチを入れる場面もあれば
下がった位置で組み立てにも参加する。
そしてそれぞれの場面で共通している所が
周囲と連動してテンポ良く人とボールを
動かしている所だと思います。

今回のPL中断期間で公式HPでアップされていた
過去のシーズンのベストゴール集等を観ますと
現在でも通用するのではないかと思えるほど
プレーのテンポが速いのが分かりますが
それに比べてここ最近の低迷期のアーセナルは
明らかにプレーのテンポが落ちている事に気が付きます。
勿論、現在のPLを支配しているリバプールやシティに比べても
ここ最近のアーセナルは明らかにプレーのテンポが遅く
その辺りを改善する事が出来るかどうかが
アーセナルの攻撃陣が復活するかどうかの
一つのポイントだと思います。
そういう意味でもこの試合でのアーセナルのプレーのテンポは
これまでに比べて明らかに速くなっており
この12ウィリアンも一役買っていたと思います。

その様に攻撃陣に新たな風を吹き込んだ12ウィリアンは
守備の局面でも一切手を抜く事がない所も
チームの雰囲気を変えた所であり
言うなればこれからは
単純に良いプレーが出来るかどうかだけではなく、
この12ウィリアンの様にプレーのテンポを上げられるかどうか、
守備の局面でも手を抜かずアグレッシブに振る舞えるかどうかが
先発で起用してもらえるかどうかの
基準になると思います。

実際12ウィリアンに代わって途中出場した19ぺぺも
これまでよりもアグレッシブに仕掛ける姿勢を
出していたと思いますので
特に同じポジションの選手たちにとっては
非常に良い刺激であり
良いお手本になる様に感じます。

全体的に観ても
チームとして良く機能していたと思います。

まず先制点では25エルネニーから
14オーバメヤンへのサイドチェンジのパスで
深い位置まで侵入した所からの折り返しを
34ジャカが合わせる形でした。
そのシュートはブロックされてしまいましたが
そのこぼれ球をゴール前に詰めていた
12ウィリアンが押し込む様に放ったシュートのこぼれ球を
9ラカゼットが押し込みゴール!!

3点目も12ウィリアンからのサイドチェンジのパスを
左サイドで受けた14オーバメヤンが
そのまま持ち込んでゴール右上に突き刺してゴール!!

3点目の場面はまさにコミュニティー・シールドの
14オーバメヤンのゴールと同じ形でしたが
先制点もサイドチェンジのパスがスイッチになっており
これが現在のアーセナルの攻撃の
一つの形になっていると思います。

そして右サイドからの仕掛けが
整備された所も大きな変化だと思います。

この試合で観せた攻撃時の並びは
センターに9ラカゼット、
左右のワイドな位置に
14オーバメヤンと12ウィリアン、
そしてその間のハーフスペースに
WBの15メイトランド=ナイルズと
2ベジェリンが入り、
そこから14オーバメヤンや12ウィリアンが
ハーフスペースに入ってきた時には
反対に15ナイルズや2ベジェリンがワイドな位置に開く等
常に5レーンに各々一人づつ入る形が
徹底されていたと思います。
唯一左CBの3ティアニーが
ワイドな位置に上がってきた時だけは
14オーバメヤンがフリーとなる所は例外ですが
これによりこれまで左サイドに偏っていた
アーセナルの攻撃のパターンが
右サイドからも仕掛けられる様になり
全体的に活性化していたと思います。

ワイドに開いた位置でボールを受けた
12ウィリアンからのスルーパスで
2ベジェリンがハーフスペースから
DFラインの裏のスペースに飛び出した15分過ぎの場面、
12ウィリアンがワイドに開く動きで出来たスペースを
2ベジェリンがゴールに向かって
ドリブルで斜めに侵入してきて
9ラカゼットへ楔のパスを送った25分過ぎの場面や
クロスする様に反対側から
斜めに走り込んできた14オーバメヤンへ
スルーパスを送った77分過ぎの場面の様に
アルテタ監督が就任してからも
攻撃面でインパクトを示せなかった
2ベジェリンが決定機に繋がるプレーを
観せてくれたのは良い傾向だと思います。

勿論、右サイドに気の利いたプレーが出来る
12ウィリアンが入った事も
右サイドの活性化に一役買っていたと思いますが
12ウィリアンから19ぺぺに代わっても
8セバージョスも加わって
右サイドから何度も崩していましたので
個の力に頼らずに各々が描いたイメージを
各々がしっかりと共有して
良い仕掛けを作れる様になった所は
大きな進歩だと思います。

その様な流れに乗ってなのか?
12ウィリアンに触発されているのか?
は分かりませんが
19ペペのプレーにも変化が観られ
これまでサイドに張り付いて
そこで足下にパスを貰う事を好んでいましたが
この試合ではDFラインの裏へ
積極的にフリーランニングする形を観せていました。
確かに個の打開力は変えがたい19ペペの特徴ですが
その一方でその個の力を
周囲との連携の中で活かせていないと言う所が
昨シーズンの19ペペの問題点だったと思います。
しかしこの試合の様に周囲との連携に磨きが掛かれば
今シーズンの19ぺぺは
爆発してくれるかもしれません。

そして先制点の場面で
ゴール前に顔を出していた12ウィリアンや、
3点目の場面や70分過ぎの場面の
左サイドの裏に抜け出してきた
14オーバメヤンのクロスを
ゴール前で9ラカゼットが合わせ
そのこぼれ球を押し込もうとした
2ベジェリンの様に
ハーフスペースに入った選手は
例えそれが14オーバメヤンや12ウィリアンの様な
アタッカーだけではなく
2ベジェリンや15メイトランド=ナイルズも
積極的にゴール前に顔を出す様になっていた所も
変わってきた所だと思います。

この辺りの変化を観ますと
グアルディオラと共に仕事をしてきたアルテタ監督が
本当の意味での本格的なポジショナルプレーを
アーセナルに導入し始め、
そしてそれが形になり始めた様に感じます。

一方でこの試合も攻守で3バックから4バックに入れ替わる
ハイブリットなシステムを組んできましたが
3バックの中央は4バックの形になった時には
左CBに移る事から
左利きの6ガブリエウを中央のCBに起用したのは
理にかなっていたと思います。
そして6ガブリエウがまだチーム戦術に馴染んでいない事もあり
ビルドアップでもたついた時には
34ジャカがバックラインの左側に下がって
ビルドアップを助けていた様に
ただ与えられたポジションで与えられた仕事をするのではなく
各々の選手が状況を判断して
必要なプレーを選択する力を付け始めている所も
チーム戦術への理解度が挙がっている証拠だと思います。

確かに昇格組のフラムとの間には
チーム力に大きな差があったのも事実であり
この日の様な展開が
上位チームとの試合でも観せられるかどうかは別ですが
この短い夏の間にアーセナルは組織的に成熟し
よりモダンなチームに成長しようとしている所は
十分に感じる事が出来ました。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

6ガブリエウ     PL:1G0A
7サカ        PL:0G0A CS:0G1A 
9ラカゼット     PL:1G0A
12ウィリアン     PL:0G2A
14オーバメヤン    PL:1G0A CS:1G0A 


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