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2020/21シーズンに向けて〜〜補強のポイント、その1〜〜 [Arsenal F.C.]

2020/21シーズンに向けて:補強のポイント、その1

Arsenal 1.jpg新型コロナウイルスがまだまだ猛威を振るっている中で
19/20シーズンがいつ再開されるのか?
本当に再開されるのか?
来シーズンはいつから開始されるのか?
そしてそれに伴い通常7月から8月末まで開く
夏の移籍市場はどの様な影響を受けるのか?
未だに不透明な部分が大きいままです。

そして19/20シーズンが再開されずに
このまま打ち切りになった場合や
再開されても無観客試合という形になった場合には
クラブは非常に大きな損失を被る事は避けられず
同時にこのままPLが再開されなかった場合には
大きな収入源であるCL・ELの出場権を失う可能性もあり
来シーズンの収入も大きく減る可能性があります。

その上、昨夏は限られた予算の中で
多くのポジションに対して補強を行った為に
その移籍金を分割で支払う契約が結ばれており
来夏も合計約£3500万程度を支払う義務がある
と言う噂もあります。

アーセナルの金庫には
約£1億6700万程の預金があると言われていますので
破産する様な事はないと思われますが
今シーズンの大きな損失と来シーズンの収入減、
そして昨夏の分割払い分の支出を考えますと
現状として20/21シーズンの補強に掛けられる予算は
昨シーズン以上に厳しいと言うのは
容易に想像出来ると思います。

そうなりますとこの夏は
現在のスカッドを維持して最小限の補強に止める形をとるのか?
それとも既存の選手を積極的に売却する事で補強資金を作り出し
それを元手に補強する形をとるのか?
非常に苦しい選択をしなければならないかもしれません。

それではまず各々のポジションに付いて
補強の必要性等を考えてみたいと思います。


〜〜GK〜〜

GKに関しては現状の1レノ&26マルティネスの
2人体制が維持出来れば安泰だと思います。

正GKを務めた1レノは大きな成長が観られ
1レノのビッグセーブがなければ
今シーズンのアーセナルは
もっと悲惨な状況に陥っていた可能性がある程
数多くのピンチからチームを救ったと思います。

一方の26マルティネスも
カップ戦を中心に起用されてきましたが
それらの試合でも安定感のあるプレーを観せ
仮に1レノが離脱したとしても何の不安もなく
ゴールマウスを任せられるレベルに来ていると思いますので
この2人体制を維持出来れば補強の必要性はないと考えます。

一方で個人的に心配に思っているのが
26マルティネスの去就です。
ここ最近は定期的にアルゼンチン代表に呼ばれている様に
第2GKながら評価を高めていますので
他のクラブから引き抜きの話が来てもおかしくないと思っています。
特に中堅クラブならば十分に正GKを務めるだけの力を
既に持っていると思いますので
自分のキャリアの為に正GKとして迎え入れてくれるクラブへ
移籍を志願してもおかしくない様に感じます。

仮に26マルティネスが引き抜かれる様な事態が起こった場合には
第2GKは大きな問題になると思います。

今シーズン第3GKを務めていた33メイシーは
公式戦では一度も起用されておらず
リザーブの試合でも僅か8試合しか
ゴールマウスを守っていない様に
この1年間に於ける実戦経験が不足しているのは明らかです。

その様に実戦経験が不足している33メイシーを
第3GKからそのまま第2GKに昇格させるのは
非常にリスキーと言うのは言うまでもなく
もしも26マルティネスが移籍する様な事態が起こった場合には
新たにGKの補強が必要になる可能性が高くなると思います。

よって1レノ&26マルティネス体制が維持出来れば安泰ですが
仮に26マルティネスが移籍した場合には
1レノをしっかりとバックアップ出来る実力者の補強が
必要になるかもしれません。


〜〜CB〜〜

今シーズンもCBは大きな問題を抱えていた事を考えますと
この夏も何らかな対処が必要だと思います。

今シーズンの前半は5ソクラティスと23ルイスのコンビが主軸となり
アルテタ監督が就任してからのシーズン後半は
20ムスタフィと23ルイスのコンビが
主軸になっていました。
そこに右SBと並行しながら起用されていた21チェンバース、
左膝前十字靭帯断裂から復帰した16ホールディング、
そして冬の移籍期間で加入した22マリと言うのが
今シーズンのCBの陣容でしたが
シーズン通して主軸として稼働し続けた23ルイスは
本当に十分かどうかは別としても
合格点の働きを観せてくれたと思いますが
それ以外の選手達は残念ながら合格点を与えるだけの働きを
観せられなかったと思います。

5ソクラティスはシーズン前半は主軸でしたが
アルテタ監督が就任してからは
主軸から外れた様に評価を落としています。
その理由としてまず考えられるのは
スピードや俊敏性が落ちてきている
フィジカル的な問題だと思われ
この問題はこの夏で32歳になる事から
年齢的な部分が大きく関与していると思われますので
残念ながら今後も落ちていく可能性が高いかもしれません。

そしてもう一つの問題はビルドアップ能力だと思います。
アルテタ監督が就任してから
バックラインからしっかりと組み立てるスタイルに移行した事で
テンポ良くパスを捌く仕事は勿論ですが
時を見て効果的なロングフィードを送る役割が
CBには求められていますが
これらの面に関しては23ルイスは勿論の事、
20ムスタフィに対しても遅れを取っている様に観えます。

現実的にこの年齢からこの2つの問題に対して
大きく改善する可能性が期待出来ない事からも
本人も覚悟している様に
この夏に放出される可能性が高いと思われます。

一方の20ムスタフィはエメリ前監督の下では
ほぼ戦力外の状況だった様に
シーズン前半は不安定のままでしたが
アルテタ監督が就任して
先発で起用される様になってからは
徐々に安定感を取り戻してきたと思います。

とは言え、これまでの20ムスタフィの事を考えますと
ちょっとした切っ掛けで
ミスの連鎖を起こしてしまう可能性は否定出来ず
しかも一つのミスも許されない
ビッグゲームでミスを犯してしまう傾向が強い事を考えますと
個人的には今後も現在の安定感が維持出来るとは
残念ながら考えにくいと思っています。

もっと穿った見方をするならば
アルテタ監督に起用されているのは
守備力の面よりも単純にフィード能力が
5ソクラティスよりも優れているからかもしれませんので
アルテタ監督がどこまで評価しているのかは
非常に気になります。

その様な事もあってなのか
契約が残り1年になる20ムスタフィも
契約延長の話は挙がってこず
未だにこの夏に放出される噂は消えていませんので
補強資金を得る為に放出される可能性は
十分にあると思われます。

16ホールディングと21チェンバースに関しては
怪我の影響がある為に
この夏に評価を下すのは時期尚早だと思います。

昨シーズンに負った左膝前十字靭帯断裂の怪我から
16ホールディングは9月24日のノッティンガム・フォレストとの
カラバオ杯で復帰しました。
しかしその後はカップ戦で何度か起用されましたが
基本的にはベンチとベンチ外を行ったり来たりしている状況で
今シーズンは殆ど戦力になっていませんでした。

21チェンバースは今シーズンはCBだけではなく
コンディションが上がらない2ベジェリンに代わって
シーズン前半は右SBでも起用され
そのユーティリティー性が評価されていましたが
年末のチェルシー戦で負った
左膝前十字靭帯損傷の怪我の為に
来シーズンの開幕に間に合うかどうかの
微妙な状況です。

まぁ、前十字靭帯断裂を負った多くの選手達を観ていますと
以前の様なレベルのパフォーマンスを
観せられる様になるのには
復帰してからも1年程度かかるのは
当たり前の様に感じますので
現時点で16ホールディングが
パフォーマンスレベルを落としているからと言って
戦力に入れられないかどうかに関しては
もう1シーズン様子を観る必要があると思いますし
21チェンバースにしても来シーズンは
本来のコンディションを取り戻す為のリハビリ期間と考えて
気を長く見守る必要があると思います。
よってこの2人を来シーズンのCBの頭数に入れて
多くの事を期待するのはリスクがあると思いますが
一方で戦力外と評価するのも時期尚早だと思います。

冬に加入した22マリもここまで公式戦で2試合しか起用されておらず
十分にPLに対応出来るかどうかの判断が付いていない状況ですので
アルテタ監督がどの様な評価を下しているのかは気になります。

これらの事から現状のCBの布陣の中で
来シーズンの頭数として確定しているのは
残り1年と言う契約の問題はありますが
シーズン通して主軸として働いた23ルイスと
ローンバックしてくるサリバだけかもしれません。

とは言え、この夏にローンバックしてくるサリバは
今シーズンもサンテティエンヌでは
期待通りの活躍を観せていた様ですが
それでもまだ19歳の若手であり
今シーズンもハムストリングの怪我や
足の骨折などのアクシデントにより
フル稼働出来ていた訳ではありませんので
すぐに主軸としてシーズン通して
フル稼働出来る保証はありません。

それにポジションは異なりますが
9ラカゼットや19ぺぺが苦しんだ様に
リーグ1から移籍してくる選手は
全体的にPLへの適応に時間がかかる印象がありますので
過渡な期待は禁物だと思います。

よって個人的には度々噂が挙がっている様に
この夏ももう1人即戦力のCBを
補強して欲しいと考えています。
そして新たな即戦力のCBを補強出来るかどうかによって
既存の選手達の去就が最終的に決まってくると思います。

まず、残りの契約が1年になる5ソクラティスは
補強資金を得る為にほぼ放出される様に感じますが
一方の20ムスタフィと22マリは
新たな即戦力CBを獲得出来るかどうかによって
去就が決まる様に感じます。

仮に新たなCBを獲得する事が出来れば
20ムスタフィは放出される方向に舵が切られると思いますし
22マリも買取オプションは行使されずに返却されると思います。
一方で新たなCBを獲得する事が出来なければ
この2人の内のどちらかは来シーズンも残留すると思います。
尚、そのどちらが残るかはアルテタ監督の評価次第だと思います。

怪我からリカバリー中の16ホールディングと
怪我で離脱中の21チェンバースは
貴重なホームグロウン選手と言う意味合いもあり
来シーズンは残留させてその回復状況をもう一度評価してから
今後の去就を考えても遅くないと思います。


〜〜右SB〜〜

今シーズンの右SBは難しい状況だったと思います。
昨シーズン負った左膝関節前十字靭帯断裂の怪我から
11月に復帰した2ベジェリンは
未だにパフォーマンスレベルが戻っておらず
それをカバーする事が期待された15ナイルズも
不安定な状況を露呈し続けてしまい
その上、本人も本職ではないSBでプレーし続ける事に
難色を示す様なコメントを発する様になり
結果的に21チェンバースがカバーしていました。
しかしその21チェンバースも
年末に左膝関節前十字靭帯損傷の怪我を負ってしまい
来シーズンの開幕頃の復帰を目指していますが
今シーズンの2ベジェリンと同様に
すぐに元の様なパフォーマンスレベルに戻れるかどうかは
分からない状況です。

その様な状況もあり冬の移籍期間で
サウサンプトンから17ソアレスをローンで獲得しましたが
その17ソアレスもサウサンプトン時代に負った膝の怪我の影響で
アーセナルに移籍してからまだ1度もピッチに立つ事が出来ておらず
2ベジェリンをバックアップするだけの力があるかどうか
判断する事すら出来ていない状況です。

前記の様に前十字靭帯断裂の手術後の選手達は
復帰する事が出来たとしても
実際のパフォーマンスレベルが元のレベルに戻るのに
復帰してからも1年ほど要する選手が多くいる事を考えますと
まだ半年近くは2ベジェリンのパフォーマンスレベルは
戻らないかもしれません。
一方のバックアップする21チェンバースも
同様に多くの事が期待出来ない可能性がありますので
この夏は新たな右SBの補強が必要だと感じています。

とは言え、補強資金に限りがある関係上、
右SBには余り大きな投資をしたくないと言うのが
フロント陣の本音だと思いますので
本来ならばローン移籍で獲得した17ソアレスを
この半年間の試用期間で評価して
サウサンプトンとの契約が切れるこの夏に
移籍金「0」で獲得する算段だったのかもしれません。

どちらにせよ優先順位はそれほど高くはないとしても
この夏は右SBの補強が必要な様に感じます。


〜〜左SB〜〜

左SBは退団した18モンレアルの代わりに
セルティックから3ティアニーを獲得し
31コラシナツとの2人体制になりましたが
3ティアニーはセルティック時代に負った臀部の怪我で出遅れ、
更に12月に右肩関節脱臼の怪我を負って
約3ヶ月の離脱を強いられた為に
余り稼働する事が出来ませんでした。
一方の31コラシナツも小さな怪我を繰り返した為に
稼働期間はそれほど多くはありませんでした。

その様な状況の中で左SBをカバーしたのが
77サカでした。
サイドアタッカーである77サカを左SBで起用したのは
前記の様に本職の2人が怪我で離脱してしまった為の
苦肉の策だったかもしれませんが
77サカはその不慣れなポジションを
しっかりとこなしただけではなく
しっかりと結果も出しており
今では左SBの1番手に躍り出たと思います。

特に攻撃時には左SBをウイングのポジションにまで上げる
アルテタ監督のスタイルの上で
本来サイドアタッカーである77サカの攻撃性能が
非常に良く活かされていると思いますので
今後もこの様な攻撃的なスタイルを突き詰めていくのならば
ただサイドを駆け上がりクロスを上げるだけの様な
従来のSB的な選手よりも
サイドからより柔軟に仕掛ける事が出来る
77サカの様な選手を左SBで起用する方が
有効なのかもしれません。
77サカとしてはサイドアタッカーとしてプレーしたいと言う
意向がある様ですが
アルテタ監督のスタイルを具現化するには
今後も左SBで起用される可能性が高い様に感じます。

一方でこの77サカの台頭により
31コラシナツと3ティアニーのどちらかが
放出候補に挙がる可能性が高くなったと思いますが
現状としては怪我で殆ど離脱していたとは言え
加入1年目の3ティアニーを放出するとは考えられず
補強資金の獲得する為に
31コラシナツを放出する可能性が高いと思います。

来シーズンの左SBは3ティアニーと77サカの
2人体制が維持出来れば盤石であり
この夏の補強の必要性はないと思われます。



・・・つづく。



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